「ばあば、とうとう庭の梅が満開で、ヒヨドリがしきり来るの。
ばあばの祭壇もお花でいっぱいね。みなさんの気持ちがあたたかいよね。
春が来ますよー。」
亡くなった人は7日ごとに天に近くなるという。
母は、月曜日ごとに天にのぼり、あと5回月曜日を迎えると、
7日×7回で四十九日。
今日、お位牌を頼みに吉祥寺に行ったら、革バッグのYumiさんにばったり会いました。
「お元気そうでよかったです。」
そう、鈴木明美は元気です。
たくさんの方にご心配をおかけして、申し訳ありませんでした。
自分でも不思議ですが、通夜、告別式と流されるままに淡々と喪主をこなし、
祭壇の遺影を見ても、話しかけても、涙が出てこないのです。
大好きな母がいなくなったのに、なぜでしょうか?
働き者で、我慢強く、しかもいつも穏やかで、自分を犠牲にしてまでも人を大事にする、優しい母でした。
「私を理由に仕事をさぼってはいけませんよ。」
母の声が聞こえるような気がします。
なるべく早い段階で、ショップを再開しようと思います。
まず、昨年末にオーダーいただいたYumiさんのワンピースから縫いましょう。
Yumiさんに会った意味がわかりました。