今日は、30年ぶりで、高校の同級生が集まる日。
「皆、どんなおじさん、おばさんになっているのかな?」
と、そわそわしながら、ふと、ごみを拾うと、和菓子屋さんの包装紙。
確かなかには、豆大福と、串団子があったはず。
「誰が食べたの?」とみわたすと、ライナスがごめんなさいポーズで
ちいさくなってる。
しかも、どこを探しても、串がない。
「串まで食べちゃったの?どうしよう」
うまい具合に、吐き出してくれればいいのだけれど・・・。
着替えをしながら様子を見てたけど、その気配なし。
おなかに刺さったら、それはそれは痛いだろうし、
回復手術になったら、2,3匹、犬が買えるほどお金がかかるそうだ。
「行くのやめようかな。おなかいたい?」
なんだか、とても満足そうな彼のおなかは、パンパンだ。
時間は迫るし、決断も迫られるし、こっちが、具合悪くなりそうだ。
「前から楽しみにしてたんだから、行ってくれば。なんだかだいじょうぶそうよ」
母の一言で、決まった。後ろ髪惹かれまくりで、駅へと急いだ。