「頭に血栓か腫瘍ができています。こうなると、なかなかねぇ〜。」
昨日、いよいよぴよがおかしい、という事で、近所の鳥専門医に行った。
水に溶かす薬をもらい、帰宅後、ヒーターをつけて、
先生お勧めのカルケットを床にばら撒き、様子を見る。
ぴよは完全麻痺の足をひきずり、金網を取り外した床をくるくる回る。
餌もたべず、自分が何をどうしたいのかもわからない感じ。
「精巣腫瘍はきれいに消えています。」・・・先生の言葉がくやしい。
また別の病気がぴよを蝕んでいた。
「おかあさんは、何をしたらいいの?」
そして今朝、ぴよは、かさかさ動いていたが、やはり餌は減っていない。
ずっと見ててあげたいけれど、今日は祖父母と父の先祖供養の法事。
断腸の思いで、動物達を残し、出かけた。
「ぴよ、ただいま!」4時間後、みんなで鳥かごを囲む。
待っていてくれたけど、紙の上で動かなくなっていた。
ぴよを両手で囲み、みんなで順番に暖めた。「ごめんね、寒かったね」
暫くすると、今度はライナスが震えだした。
ここ数日、また椎間板ヘルニアが再発したようで、しんどそう。
「いま、大変なときだから、待ってて」・・・と言うわけにもいかず、
ぴよは娘にまかせて、車で動物病院へ。
注射でよくなったライナスと、ドキドキしながら帰宅した。
また、ぴよは待っててくれた。
もう目も開かず、虫の息のぴよを手のひらで暖めながら、話しかけた。
「ぴよのふわふわで、おかあさんはがんばれたよ。
いろいろお話できてたのしかったよ。
うちにきてくれて、ありがとう。 ぴよは、うちでよかったの?」
いつも思っていたことを、どんどん話していった。
30分くらい経ったところで、急にぴよの両目が開き、頭を上げ、
振り返って、私を見た。何度も、何度も。
「あっ、ぴよが急に覚醒した!元気になったの!ぴよ!」
久しぶりに目が会い、喜んだのもつかの間、
最後の力で、手から跳び落ちて・・・。
それはいつも家族みんなが揃う夕飯の時間で、
一番テンションの上がるぴよの大好きな時間だった。
腫瘍発見から5ヶ月間、
ほんとうにたくさんの方にご心配頂きありがとうございました。
ぴよは皆様に見守られて、世界一幸せなインコでした。